休学中の記録

静岡逍遥

3月末に受けた基本情報技術者試験は、申込時期が遅かったので会場が静岡しか空いていなかった。関東からはそれなりに距離があるので受験を諦めようかとも思ったが、いつも新幹線で通り過ぎる街をゆっくり見て回る機会になるかな、と思いなおして静岡で受験し…

文系出身者の基本情報技術者試験の勉強方法について

文系出身でIT知識がゼロであることに社会人として危機意識を覚え、一念発起して基本情報技術者試験を受験してみることにした。思ったよりかなり苦労したのだが、2021年3月末に受験し、何とか合格することができた。以下に、個人的な学習経験とその感想を思い…

初春の三浦半島の風景と食

三浦半島が好きで、学生の時から数えるとこれまでに3回ほど訪れている。特に半島最南端の三崎周辺は開放的な風景が広がっていて、週末に日帰りサイクリングを楽しむには絶好の場所だ。そこで先週、晴天の週末を狙って輪行で自転車旅を楽しんだ。

きのこの観察記録とおすすめ書籍

前回の記事では、きのこ観察の魅力について紹介したのですが、ここからは私が実際に観察したきのこを紹介していこうと思います。 奥深いきのこ観察の世界 観察したきのこ おすすめの書籍

【回想】下関から青島、天津、そして北京へ

以下は2015年の日記に追記したもの。 2015年春、大学4年を前にして休学して北京へ語学留学した。当時、学業も人間関係も色んなことがうまくいっておらず、日本にある全てを捨てる覚悟でバックパック一つで下関港から青島までの航路「オリエントフェリー」に…

きのこの観察の魅力について

最近、きのこの観察を始めました。きっかけは、昨年秋に上高地でたくさんのきのこを見かけたことで、図鑑で調べたりビジターセンターの職員の話を聞いたりしているうちに、いつの間にかその魅力に取りつかれていました。 まだまだ足を踏み入れたばかりで知ら…

タラナキ山の森とシダ植物

ニュージーランドはシダ植物の宝庫です。特に葉の裏側が白いシルバーファーンはニュージーランドの国章とでもいうべき存在で、ラグビー代表チーム「オールブラックス」のユニホームのデザインにも使われていますし、ニュージーランド航空の機体にも大きくシ…

週末伊豆②伊東温泉で過ごす休日

伊豆半島を旅行する時、伊東までは鉄道でアクセスすることが多いです。都内や横浜から車を運転するしんどさや渋滞などを考えると、やはり鉄道が快適です。 鉄道自体は下田まで伸びていますが、伊東から先は伊豆急の区間になるので運賃が別途加算されて高くな…

ニュージーランドの山で出会った鳥

ニュージーランドは大陸から長く隔絶された歴史を持ち、固有の生物相を持っています。鳥類についても固有種がたくさん棲息しており、飛べない鳥である「カカポ」や「タカヘ」などはその中でも特に有名でしょうか。一方、ポッサムやオコジョなどの外来哺乳類…

週末伊豆①松崎の町と雲見温泉

伊豆半島西部に週末旅でよく訪れています。海の景色が楽しめるので、スピッツの「青い車」や「渚」などをBGMに流しながら車を走らせると最高ですし、天気が良ければ海越しに富士山や愛鷹山、南アルプスの山並みが見られるので、山好きにも嬉しいところです。…

八丈島で観察した動植物(低地編)

八丈島を歩いていると、本土ではなかなか出会えない植物にたくさん出会えます。植栽されているハイビスカスや椰子の木は亜熱帯ムードを演出してくれますし、三原山にはオオタニワタリ、リュウビンタイ、ヒカゲヘゴなど大型シダ植物が自生しています。 それで…

千島列島の名前を持つ高山植物

日本の北海道や中部山岳の高山には「ウルップソウ」「シコタンソウ」「チシマキンレイカ」のように千島列島の名前を冠する植物がたくさん分布しています。 シコタンソウ(Saxifraga bronchialis subsp. funstonii var. rebunshirensis) 南アルプス・悪沢岳…

琵琶湖をめぐる風景と食

先日、滋賀県高島市の蛇谷ヶ峰という山に登りました。 私は個人的に琵琶湖の湖西地方がとても好きで、高校生の時から頻繁に訪れています。特にJR湖西線の高架から見下ろす湖と山の風景はお気に入りで、青春18きっぷで関西から北陸方面に旅行する時は必ず湖…

八丈富士登山と植物観察

八丈富士(標高854m)は八丈島の西部に聳える活火山で、伊豆諸島の最高峰です。山頂部には直径400mほどの巨大な火口があり、360度の展望を楽しみながら一周1時間ほどのお鉢巡りを楽しむことができます。今回は植物観察をしながら八丈富士の登山道を歩きまし…

伊豆諸島の船旅(東京ー三宅島ー御蔵島ー八丈島航路)

私は山が好きなので東京に来てからは東北や信州に足を延ばすことが多いです。とはいえ寒いのは嫌いで、秋から冬にかけては太平洋側に足がのびがちです。この時期、三浦半島や真鶴、伊豆半島などお気に入りの行き先はたくさんありますが、何といっても特にお…

旅の思い出:佐渡島を回る

2017年の7月、白馬岳から下山後に佐渡島を旅行しました。1日目は直江津港から佐渡汽船で小木港に渡って宿根木の集落を観光し、2日目は佐渡北部の外海府海岸の景勝地を中心に回りました。もう3年前の話ですが、当時を思い出しながら植物と自然、食べ物と飲み…

北八ヶ岳と飯豊連峰のトンボ

北八ヶ岳は森と湖の景色を楽しみながら軽装でのんびり歩くことができるので、癒し系の山行にはとても良い山域です。特に秋になるとコメツガ・シラビソの針葉樹の緑にダケカンバの黄葉がよく映え、林床を覆うフカフカの苔の上にはたくさんのキノコが生えて賑…

蝶の観察記録とおすすめの書籍

旅行や山歩きが好きで、これまで色々な場所を訪れてきました。はじめのうちは景色を漠然と楽しんでいたのですが、そのうち道端の植物や動物に目が行くようになり、特に眼前をヒラヒラと舞う色とりどりの蝶は印象的で、よくカメラに収めるようになりました。 …

旅の思い出:とびしま海道サイクリングと広島みかん

「とびしま海道」をご存知でしょうか。呉市南東の仁方から、下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島、平羅島、中ノ島、そして最後に県境を越えて愛媛県の岡村島までが橋でつながっているのですが、これらを飛び石状に訪れるルートは総称して「とびしま海道」と…

ベランダの花を眺めながら

今年はコロナ禍の影響で、家で過ごす時間が増えました。そんな中、妻は新しい趣味として園芸を始めました。はじめのうちは近くのホームセンターで既に綺麗に咲いている花を買って帰ってきていただけだったのですが、最近では種から育てるようになり、より本…

旅の思い出:渥美半島のサイクリング

人間関係に疲れてただ無になりたい時というのは、多分多くの人が経験するのではないかと思います。考えれば考えるほど面倒くさい、そんな負のモードに入ってしまった時に私が良く実践している対処法が自転車を漕ぐことです。 ペダルを漕ぐ毎に雑念が消えてい…

韓国語を独学するための学習方法について②

「韓国語を独学するための学習方法」を5月の記事で書いておきながら、NHKラジオ講座がコロナ禍の影響で途切れたのをきっかけに、自分自身は7月に学習を中断してしまっていた。 ただ10月からラジオ講座が再開されることになり、改めて無理のない範囲で学習を…

台湾の中秋節と柚子/文旦

台湾では、日本と比べて旧暦が生活文化の中に深く根付いている。春節(旧正月)は言うまでもないが、旧暦の8月15日(中秋節)も連休となり、各地で賑わいを見せる。今年は10月1日が中秋節で、コロナ禍で海外旅行が叶わない中、緑島などの国内の離島に人々が…

旧朝倉家邸宅の散歩など

9月のとある休日、久しぶりに姉と会って一緒に代官山の旧朝倉家住宅まで行ってきた。姉も2年前から東京に住んでいるものの、機会を見つけなければ案外会わないもので、コロナの外出規制などの影響を受けているうちにいつの間にか年末年始以来顔を合わせてい…

庭園美術館と国立科学博物館附属自然教育園

ある日の夕方、通院の帰り道に庭園美術館を訪れた。庭園美術館には通訳案内士資格を持っていると無料で入館できる。こうした施設は全国にたくさんあって、私はよくその恩恵にあずかっている。 通訳案内士は国家資格であるものの、2018年1月の法改正で資格な…

伊勢志摩の海と自然

朝は目の前で太陽が昇り、夜は月が昇る。早朝や夜の時間帯は雑音が少ない。「ザザーン、ザザーン」という静かな波の音だけが耳に心地よく響く。 昼になるとシュノーケルを持って海に出た。猛暑の中で気温は高いが、海水温は意外と低い。海に入ると体温が一気…

南京街歩きの記録(長江渡船と名所旧跡)

もう随分前の話になるが、学生時代に奨学金をもらって南京に短期滞在し、中国語を勉強させてもらう機会があった。平日は朝から集中して勉強し、週末には息抜きに自由行動で色々な場所に出かけた。 南京は武漢、重慶、長沙と並んで中国四代火炉*1に数えられて…

桂林のタワーカルストを巡る旅(興坪郊外のサイクリングと老寨山登山)

高校地理の授業でカルスト地形の勉強をしたことを覚えている人はどれくらいいるだろうか。カルスト地形には「ドリーネ」や「ウバーレ」などがあって、風化してできた土壌は「テラロッサ」で...という内容なのだが、とにかく用語が覚えにくい。そもそも「ドリ…

西湖龍井を求めて杭州へ

杭州の郊外を自転車で回った5年前の夏の記録。数々の漢詩の舞台となった西湖の風景を巡り、中国を代表する緑茶「西湖龍井」の産地を訪れた。 西湖の風景 龍井へ 西湖の風景 ユースホステルで自転車を借り、西湖を一周する。西湖の湖畔には石橋や楼閣、東屋や…

台湾の地名について(原住民族と関わりのあるもの)

台湾の山名と原住民 台湾原住民族の部落名 原住民と漢民族の関係を示す地名 地名の「回復」について 伝統領域と伝統地名 最後に 台湾の山名と原住民 台湾の地名と原住民の関わりを意識するようになったのは、2016年に聖稜線の山々を歩いた時だと思う。聖稜線…