休学中の記録

横須賀・走水海岸の潮干狩りの記録

嫁の会社の労働組合のイベントで三浦半島に潮干狩りに行ってきた。潮干狩りに行くのは21年ぶりだ。当時は確か父親に連れられて姉貴と大阪湾か三重県かどこかに行ったのだと思う。記憶がおぼろげながらとても暑かった印象があるのだが、写真を見返してみると案の定とてもまぶしそうな顔をしていて笑った。

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潮干狩りにはこの時以来行っていないので、もはや初めてのようなもので勝手が全くわからなかったのだが、熊手や必要なものは労働組合で基本借りられるようだったので、ものは試しに行ってみることにした。

6月2日

朝早い電車で京急馬堀海岸駅まで乗り、眠い目をこすりながら海岸まで散歩する。そして潮干狩り場に着き、まずは労働組合のテントで熊手と選別用のかごを借りた。

熊手は砂を掘る用だが今回はほとんど使わなかった。面倒なのでほとんど素手で石をどけながらアサリを探したが、本来は少なくとも軍手などをした方が怪我の防止になるだろう。また、かごは採ったアサリを入れるためのもので、要は余計な砂や小石をふるい落とせるようにスーパーのかごのような構造になっていれば問題ない。100金でも手に入るので個人で行く時は自分で用意すると良いだろう。あと、多分玉ねぎの網とかでも良いと思う。

人によってはかごに空のペットボトルをくくりつけ、浮きがわりにして使うという。そうすると少々沖に出てもかごが沈まないので両手がある程度自由になって便利だ。そしてペットボトルは帰り際に砂抜き用の海水を詰めて持って帰るために使える。砂抜きのためにはアサリを採った場所の海水を使うのが最も効果的だというので、少し重いが後から食塩水を配合する手間を省くためにも海水を持って帰るのが便利だ。

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走水海岸の潮干狩り場は東京湾の出口で、外からの潮の流れがあるからか海水は綺麗だ。そして砂場もあるのだが岩場も多いので、怪我しないように長靴履きが推奨されていた。少なくとも足先が保護されるサンダルは必須だろう。今回僕はモンベルのキャニオンサンダル。もう5年くらい履いている。

さて今回のイベントは至れり尽くせりで、まずは労働組合から生ビールがサーブされる。朝から一杯、いや二杯。生ビール片手にという舐めたスタイルでアサリを片手間に探すが全然見つからない。

さすがに手ぶらでは帰れないので、残りのビールを一気に飲み干してスマホで「潮干狩り コツ」など検索しながら真面目モードに切り替える。

はじめはなかなか見つからなかったが、途中からスポットを掘り当てると面白いように見つかっていく。腰が痛くなってくるが夢中で掘り進める。素人目に見ても数種類の異なる貝があることがわかったが、とにかく構わずに全てかごに入れていく。かなりの収穫になったのと、疲れが出てきたので意気揚々と海岸に引き上げる。

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残念ながら貝の種類には全く詳しくないので、近くにいた潮干狩り場のスタッフ(?)のおばちゃんに聞くことにする。オレンジ色っぽく表面がギザギザで格子状になっているのが「オニアサリ」でまだら模様のものは通常のアサリだ。同心円状の模様があるものは「ウチムラサキ(オオアサリとも呼ばれる)」と言い、その名の通り貝の裏側が紫色をしている。雲丹も一つ採れた。なお、手前の赤色っぽい脳みそのような気持ち悪い生物は同定できなかった。未だに謎。

さて岸に上がって今度はこれも労働組合から支給されるお弁当とサザエの壺焼きを食べながら一杯やる。サザエの肝?の苦味がたまらない。曇りの天気だが暑すぎず寒くもなく気持ちが良い。遊ぶ子供達を微笑ましく眺めながらゆっくりと時間を過ごしてから帰宅。

既に疲れているので調理することを考えると少し気が進まないが、砂抜きの時間を有効利用(?)して昼寝(というか夕寝)をむさぼる。春眠黄昏を覚えず。午後7時半頃から調理に取りかかる。

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潮干狩り場のおばちゃんによると、ウチムラサキは砂抜きをしても砂を十分に吐いてくれないので、まずは包丁で二つに開き、貝殻から身を切り離して良く洗うと良いという。そう言われても心配なので、youtubeで見ながら恐る恐る処理した。

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シンプルに焼いて葱を散らし、醤油を垂らす。絶品で酒が進む。

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次に残りのアサリの料理にとりかかる(一部小さなウチムラサキも一緒に投入する)。昆布とかつおで出汁を取って酒と少量のみりん、醤油で味を調えてから生姜、アサリを投入。卵とじにしようと思っていたのだが卵が切れているという痛恨のミス。それでも既に旨味の固まりでむっちゃおいしい。

こうして短い休日がまた一日終わっていく。....初夏と言えば紫陽花を見るくらいしかこれまで楽しみがなかったのだが、一つ新しいことが体験できてとても良い週末になった。

Information

走水海岸の潮干狩り場だが、google map の口コミでは全然捕れないという不満の声も数多く寄せられている。聞くところによると2018年はかなり捕れたらしいのだが、今年2019年は明らかに少ないのだという。

僕も最初は周りの人の見よう見まねでやっていたのだが、岸に近い箇所はほとんど採りつくされているのかほとんど見つからなかった。このためスマホで上記の記事を参考にして、途中から少し沖に出てポイントを探すと気持ち良いほど見つかった。

潮が最も引いている時間に水位が膝上くらいの場所で、積みあがった石をどかしながら探しているとどんどん捕れていった。ざる一杯に貝を入れて、意気揚々と海岸へ帰って行く感覚はとても気持ちが良い。

遠浅なのでほとんど危険はないが、1~2時間ほど経ってから同じ場所を見るとかなり岸から遠くなっているように感じた。最適な時間帯を逃さないように、また、あまり夢中になって無理をしない方が安全のためにも良いだろう。