休学中の記録

日本人の「見て見ぬふり」と「人手不足」は今回の防疫における最大の弱点だ(日本人的鴕鳥心態與人力不足是防疫工作最大的漏洞)

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最近幾天,日本的疫情日益嚴重,每天都出現多例途徑不明的境內感染者,引起外界的密切關注與擔心。然而,疫情漩渦中的日本社會,面臨如此巨大的危機,行動卻又慢又消極,讓很多外國人百思不解。我個人覺得現狀十分危險,據我觀察,日本有很多文化與地理相關的因素,使這次的防疫工作變得很困難,大致歸納爲以下四點。

ここ数日、新型コロナウイルスの感染が日本で加速度的に広がっている。感染経路不明の域内感染者が各地で発見され、海外各国も日本に対する警戒レベルを引き上げている。そしてこれほど巨大な危機に直面しながら、日本政府の対策が消極的かつ遅いことに国内外で多くの疑問の声が上がっている。私は個人的に日本の現状はとても危ういと思っている。それは日本特有の文化的土壌・地理的背景が今回の防疫を非常に困難にしているからだ。日本の弱点には大きく分けて以下の4つの要素があると思う。

1. 東京都市圈的人口密度是武漢的三四倍,東京上下班時間的列車擁擠度世界名列前茅。載旅客的計程車司機,觀光巴士司機都被感染了,可以推想而知通勤列車的上班族每天都面臨很大的風險。

1つ目は人口密度と通勤通学にある。東京都市圏の人口密度は武漢の3~4倍あり、通勤列車の混雑度は世界有数だ。世界の鉄道駅の利用人数ランキングを見ると日本の置かれたリスクの高さに暗澹たる気持ちになってしまう。通勤列車と比較して低密度であるはずのタクシーや観光バスの運転手の感染が既に確認されている以上、通勤列車が感染の温床になることが大きく懸念される。

(参考)

2. 2月19號日本觀光局的統計顯示,一月份訪日中國觀光客人數高達92萬。我們不難推測,這92萬人當中有相當人數的潛伏期患者,旅遊的過程中無意地傳染給別人(我沒有要排斥中國人的意思,日本跟中國脫不了關係,這裡只是想要提到客觀的數字)

2つ目の理由は水際対策の難しさにある。2月19日に日本政府観光局が発表した統計によると、1月に日本を訪れた中国人観光客の数は92万人だ。これだけの人数が中国から訪れていれば、その中に潜伏期の患者が多数含まれていてもおかしくないだろう。つまり日本は水際対策において他国と比べて大きなハンディキャップを背負っていた。それに加えてダイヤモンド・プリンセス号に追い打ちをかけられており、拡大スピードは他国と比べて遥かに早いはずだ。

(参考)

3. 相對於多數國家行動支付已十分普及,日本却還有7,8成的交易由現金完成。這可能成為提升病毒傳播速度的其中一個因素。

3つ目は、中国ではQRコード決済が大きく普及している一方で、日本はまだ市中の8割ほどの支払いが現金で行われているということだ。これらの毎日のやり取りがウイルスの拡散を加速化する可能性は十分にあると言ってよいのではないだろうか。

(参考)

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/image_pdf_movie/about_cashless.pdf

4. 日本的上班族就算身體稍不舒服,還是會去公司工作(這並不代表日本員工奴性重。很多公司人力嚴重不足,有時候一個人突然不能來,工作要全部由剩下的人員分擔非常困難)。這次的病毒初期症狀與感冒沒有兩樣,所以在確診隔離之前的幾天,不管在通勤的時候還是在開會的時候,都會有傳染給別人的風險。

4つ目は、日本の会社員や公務員は多少体調が悪くても出勤をする風潮があることだ。これは「日本の社会人が社畜であるから」と海外では批判的にとらえられがちだが、そうではなくて人手不足の深刻さがもたらしているものだと思う。人手不足の職場において、1人1人が抜けてしまう穴はあまりにも大きく、現場レベルで「出勤しない」という決断をすることをとても難しくしている。ダイヤモンド・プリンセス号に入った厚労省職員がそのまま職場復帰した例はこの最たるものだ。こうした人たちが職場や通勤途中で不特定多数の人に感染させてしまうのは、防疫を難しくする日本特有の事情と言ってよいだろう。

於是,從上禮拜一開始,我決定做出行動,找了三位對公司的決策扮演重要角色的管理職,反覆地表達以上的論點,提議至少公司要開始避免面對面的會議,能夠由Email取代的就儘量取代,然後認真考慮緊急導入在家工作制度,以免真的發生狀況的時候,不會全部的工作都停擺。

このため、私は2月17日の月曜日から会社の中で警鐘を鳴らしてきた。まずは会社の3人の重要なポジションにある管理職に上記の懸念を直接伝達し、その上で「最低限」対面の会議を控え、在宅勤務制度の導入を一刻も早く実現するよう、組織として方向性を打ち出すことを求めた。万一感染が広がったり、社員に感染者が出た時に全ての仕事が止まってしまうことを恐れたのだ。

他們有一部分人了解我的意見,但無奈的是當我們講到實質措施的時候,他們承擔不起責任,開始找理由來敷衍我的意見。

彼らは部分的に私の懸念を理解してくれたが、実質的な措置の議論に入ると、責任を取ることを恐れてか、あまり取り合ってくれずうやむやにされてしまった。

有人説他承認在家工作制度的重要性,不過接著説公司的筆電數量不夠,無法發給所有的員工,建立安全的網路系統也需要一段時間,在家工作不能在短時間内實現。我回説,既然筆電數量不夠,就至少要立刻用今年剩下來的預算訂購,能買多少就買多少,總比根本不做任何動作好許多。至於公司的網路系統,確實不是很簡單,但現在狀況已經緊迫,不是找藉口的時候。管理層有責任推出一個方針,實際上要怎麽樣落實,大家一起儘快找出方法,這樣事情做起來就快很多。

ある管理職が言うには、「在宅勤務の重要性は認めるものの、会社のノートパソコンは一部署に数台しかなく、社員に支給することが難しい。また、インターネットや共有ファイルへの安全な接続を確保するには一定の時間が必要で、短期間で実現できない」。それに対して私は「ノートパソコンの数量が足りないなら、今すぐにでも残った事務費で可能な限りの数を確保するべきだ」と主張した。さらに「接続の安全性については確かに難しいかもしれないが、リスクの大きさを踏まえてまずは会社が組織として方針を打ち出すことが大事で、その上で実際具体的にどうするかを社員全員で詰めていくのが一番速いやり方だ」と強調した。

另外有一個人說這次病毒致死率沒有很高,而且感染人數還沒有達到讓人擔心的程度,感染途徑也幾乎都清楚,現在不需要太悲觀,重要的是大家做好能做的事情,像是勤洗手、戴口罩、不要亂咳嗽。我反駁說致死率2%其實很高,而且重症患者的比例15%也是不可輕視的數字。當患者數量爆增,超出醫療資源所能處理的範圍時,重症患者也得不到需要的治療,會導致死亡率大幅上升,這就是武漢人經歷的悲劇。既然已有武漢的前車之鑑,更加應該正視問題所在。通勤與社内會議是感染風險最高的兩件事情,如果管理職不敢給出正確的方向,只靠員工自主的防疫措施,那就等於放棄管理職該負的責任。

また、別の管理職が言うには、「今回のウイルスは致死率がそれほど高くない。感染人数はまだまだ多くないし、感染経路もおおむね掴めている。だから現段階で悲観的になる必要はない。現在できるのは一人一人の社員が感染の拡大を防ぐ意識を持つことで、それはつまりは手洗いうがいの徹底や咳エチケット、マスクの着用だ」。それに対して私は「致死率2%は決して低くないし、重症患者比率の15%という数字は決して軽視できるものではない。そして今回のウイルスは患者数が短期間に激増し、医療機関の受け入れ可能範囲を越えてしまう可能性があるのが最大の問題で、重症患者が病院に入れず死亡していったのがまさに武漢で起こった悲劇なのだ」と説明した。また、「通勤と社内会議は感染の可能性を高める最大の要因で、ここについて在宅勤務や社内会議の非対面化などの方針を打ち出さずに「個人の自主的努力」に任せるのはマネジメントとしての責任の放棄に他ならない」とまで主張した。

只是,他們最後還是敷衍過去了。多次談判沒有得到效果,因此我向同期進去的職員求救,呼籲他們也在自己的部門發出聲音,但只有一個人回應,幾乎都被冷處理。無奈之下,我心中浮現了「想定外」這個詞。311大地震造成的福島核災,當時很多人用「想定外」來形容,也就是說地震與海嘯的規模超出能夠合理預想的範圍,把那場事故定論為「天災」。不過後來很多人指出那是「人災(人禍)」,核災的風險故意被低估,因為如果承認風險的存在就需要用很大的經費去做好應對措施,給電力公司帶來不少損失,所以直接把那個風險當作不存在。

しかしこれだけの主張をしても会社は何も動く様子を見せなかった。何回にもわたる説得が効果を結ばなかったので、私は同期入社社員と所属部署の先輩社員達にも声をかけ、多方面で声を上げてもらうように依頼した。その結果少しの反応はあったが、ほとんどの人から反応はなかった。

這種鴕鳥心態,因為「不方便」而故意低估風險,視而不見,正是日本社會常被詬病的地方。其實如果多用一點想像力,這次的傳染病防疫工作與日本人十分清楚的海嘯防災觀念是一模一樣的道理。大地震發生之後,只有海嘯來臨之前逃去高處,才能夠逃過一劫。如果等到海嘯已發生才想到逃走的話,已經來不及了。

もっと想像力を働かし、受動的にではなく主体的にリスク判断をして欲しい、と思う。このような感染症に直面するのは、多くの日本人にとって初めてかもしれないが、リスク管理の方法としては例えば地震津波と変わらないではないか。例えば大地震が起きて津波が来るリスクがあると仮定しよう。津波が来る前に高台に避難した人のみが助かることができる。津波が来てからようやく逃げ始めても、ほとんどの場合間に合わない。もちろん、100%津波が来るとは限らないが、その可能性に賭けて家に留まり、結果津波が来てしまった時の悲惨さは言うまでもないだろう。同じことが今回のコロナウイルス対策についても言えるだろう。感染が拡散してはじめて対策を打つのでは遅い。

既然我們公司缺乏危機管理的觀念,我就決定用自己的行動讓公司覺醒。禮拜五,我跟上司報告說下週要自行在家工作,列出我這兩天做的十件事情與每件事情需要的時間。雖然現行公司制度之下是不可行的,但這是因應非常時期的措施,請部長和總務部商量。

残念ながら会社のリスクマネジメント能力が著しく欠如していることはよくわかったので、私は少なくとも自分の行動で無理矢理変化をもたらすことを選ぶことにした。まず金曜日、来週から自主的に在宅勤務を始めることを宣言した。来週行う仕事を10個列記し、それぞれにかかる大まかな時間を記載した文書を作って上司に提出した。現行の会社の制度の中では許可されるものではないが、所属部門の部長を通じて総務部門に掛け合ってもらうことにした。そして「もし受け入れられなければ1週間丸ごと年休を取る。」と付け加えた。極端な方法だが、何らかの変化をもたらすことを期待したい。

同時,我也試著去瞭解公司高層消極的原因。主要是因爲他們真的很忙了,隨著武漢肺炎成爲全球性的威脅,原定在其他國家舉辦的活動紛紛被迫變更或取消,管理層天天需要處理因應變更產生的大小事情。如果他們還需要想好公司内部的防疫工作(雖然我認為這其實是最重要的事情),可能超出個人能夠處理的範圍。那麽,我能做的是直接擬一份實際行動的草稿,減輕他們做決定的負擔。

同時に、会社の管理職が消極的な要因にも思いを馳せることにした。日本全体として人手不足であることを先ほど指摘したが、それは我が社でも変わらない。新型コロナウイルスが中国のみならずグローバルな現象に広がるにしたがって、各国の事業に影響が出ており、対応に日々追われている。目の前のことに精一杯で、まだ実際に起きていない自社内部への直接的リスクへの対処(リスクの大きさを考えると本来何よりも大事なことだが)が後回しになっているのだ。そうであれば、私の役割としては、そんな忙しい彼らがすぐに判断し、実行に移せるように関連情報を収集し、直接実行に移せる具体的な方策までを提案することではないか。少し考えてみて、週末の時間を使って(勤務時間にカウントされないのがとても気に食わないが仕方ないだろう)できる限り、まずは以下の4つを検討することにした。

1. 研究怎麽樣導入Skype公司帳號

会社で使えるSkypeの企業アカウントを導入するにはどうすれば良いか研究する。

2. 做一份SOP,清楚說明萬一員工感染肺炎,公司要怎麽處理的一套流程

もし社員に患者が出た時のフロー図を作る。

3. 提案在家工作的流程,自己直接做好一個模板,讓員工能夠簡單地通報工作内容與時數

在宅勤務がより簡単に申請・認可できるように、申請フォーマットを作る。

4. 草擬一個公告的文件(内容包含辦公室需要開窗戶換氣、避免面對面的會議、如有感冒症狀需要怎麽辦、請每一個部門指定負責消毒的員工,等等)

全社員への呼びかけ文の文案を作る。内容としては以下を盛り込む。

・オフィスの窓を開けて室内を換気すること。
・対面の会議を可能な限り避けること。会社でもSkypeなど全社員の遠隔でやり取りできる体制を早急に整えられるよう動き出すが、短期的にはメールを使用し可能な限りメールでのやり取りとすること。やり取りを効率化するため「お疲れ様です。よろしくお願いいたします」等の文言は可能な限り削除すること。
・各部署に消毒担当職員を設け、その人が責任を持ってドアノブ等多くの人の手に触れる部分を中心に消毒を定期的に行うこと。
・もし風邪のような症状が出たら、どのように対処するかを記載すること。

面臨潛在的危機,我們需要的是未雨綢繆,而不是鴕鳥心態。我們要向過去的經驗學習,不能又用「想定外」當藉口。

リスクに直面した時、そしてそのリスクが実際に発現した時の影響があまりにも大きい時、必要なのは見て見ぬふりをすることではなく、大げさすぎると思うような対策を先手を取って打つことだ。誰もあとから「想定外だった」といって後悔をしたくないだろう。東日本大震災からもうすぐ10年。日本人は過去の経験から学ぶべきだ。