休学中の記録

冬の台北近郊の蝶

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昨年11月末から妻の出産に伴って、台北に滞在しています。クリスマスの日には無事第一子が生まれ、今は両親で慣れない新生児の世話に追われる日々です。

子供はとてもかわいいので、育児に今のところ大きな苦はありません。とは言え、さすがに一日中付きっ切りになると2人とも気が滅入ります。そこで、交代で世話を分担しながら、お互いに自分の生活を楽しみ、息抜きができるようにと工夫をしています。

私の場合は自由時間ができると、仕事関連の勉強をしたり、Ubike(公共自転車)で台北の街を回ったり、2~3時間ほどで行き帰りができる台北近郊の山を歩いたりしています。

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ある日、日本へ向けて飛び立つJALの飛行機が見えて少し懐かしい気持ちになりました。

さて、そこで本題の蝶なのですが、冬になると、気温の低い日本では蝶が飛び回る姿を見ることはほとんどなくなります。日本の蝶は蛹や卵で越冬したり、仮に成虫で越冬する場合も半ば冬眠のような形でじっと動かないので、注意して探さないと見つけることはできません。

それでは台湾はどうかというと、南部と北部でも随分と違うかもしれませんが、私が今滞在している台北では、「日によっては蝶の飛ぶ姿も多く見られる」という状況です。

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台北市信義区のこの先一週間の天気予報(中央気象局提供)

台北も実は意外と寒い日が多くて、北東季節風の影響で曇りがちな日が続くと、体感温度が随分下がります。時には日本の冬と同じような服装でちょうど良い日もあり、例えば昨日や一昨日などは最高気温でも15度に届きませんでしたが、このような日には蝶はなかなか出てきてくれません。

一方で曇りがちの日々が続いた後、1週間に1回~2回程度は晴れ間が出て、最高気温が20度を超える日があります。そんな日を狙って外に出ると、冬でも結構な確率で蝶に出会うことができます。

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タイワンキマダラ(Cupha erymanthis

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ツマムラサキマダラEuploea mulciber)

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ヤエヤマイチモンジ(台湾亜種 Athyma selenophora ssp. laela)

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クロアゲハ(Papilio protenor

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リュウキュウミスジNeptis hylas ssp. luculenta

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ルリタテハ(Kaniska canace)の幼虫

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リュウキュウアサギマダラIdeopsis similis)の幼虫

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ヒョウマダラ(Timelaea albescens)の幼虫??

台北は山と街の距離が近く、日を選べば冬でも蝶がたくさん見られます。そして、これから春、夏にかけてどんどんその種類も増えていくことでしょう。今回、私は3月には台湾から帰国予定なので、最盛期の様子を見ることはできません。でもこの先きっとまた訪台の機会があることと思いますし、息子が少し大きくなったら、家族で一緒にハイキングに出かけて、蝶を追いかけられたら良いなぁと思っています。

そんな日を、今から心待ちにしています。