休学中の記録

台南食い倒れの旅(府城美食之旅)

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台南は台湾で最も歴史の古い街であり、赤崁樓や安平古堡をはじめ古跡には事欠かない。われ先にとバイクをぶっ飛ばす台北とは違ってどこかゆったりとした時間が流れているし、街で多く聞こえてくるのは国語(北京語)ではなくて閩南語。台湾の中で最も「台湾らしい」街の一つだと僕は思う。

當我第一次到臺南,這座城市給我的印象是天很亮,正如課本裏寫說跨越北回歸線就進入熱帶,的確與臺北不一樣了。坐在機車後座,吹著在我經驗中根本不像11月末的暖風,我充分的感受了熱帶“初冬”的溫暖。

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そして何よりも、台南へ行ったことのある人は口を揃えて言う。「台南は美味しい。」

そこで、今回は1泊2日で台南グルメを食べ尽くす旅に出かけた。

然後不需要太多時間,我便完全融入這個地區舒適自在的氛圍。去臺南之前的生活模式,不是在臺北看書就是去東部爬山。雖然我也很喜歡臺北,可是每天在上下班的時間看到源源不斷的機車車流,不但騎得很快,而且面對紅燈還爭著搶最前面一排的位子,難免有些悚然。東部的風景秀麗,可是山脈都很險峻,它是不讓一般人靠近的大自然

然而,臺南就不一樣。臺南仿佛我相當熟悉的廣島,陽光充足,生活節奏也不太快,充滿著溫馨的氣息。此外,肩負著許多歷史,臺南是不缺古跡的,像是赤崁樓、安平古堡等景點的名字我們一定不陌生,而最吸引我的是:有人説一句話「臺南很oishii」。

很多人說我是貪吃鬼,其實我也不否定。在臺南,我真的一直不斷地尋找美食。以下是我吃到的美食,每一道菜的照片附加介紹給日本旅客的解釋。

牛肉湯

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台南には善化という場所に屠殺場があり、明け方にその日屠殺された溫體牛肉(冷凍行程を経てない牛肉)が入荷する。そのため肉が新鮮で非常に美味しい。スープは鶏や牛の骨を長時間煮込んで作るらしいが詳細はよくわからなかった。いずれにしてもいくらでも飲めてしまうおいしさであり、スープがお代わり自由なのもうれしい。

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通常の肉以外にも牛腩(サーロイン)や牛雜(臓物)などがあるので好みに応じて食べ分けることができる。

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虱目魚

虱目魚は台湾南部で大量に養殖されている魚である。基本的に白身の淡泊な身なのだが一方で脂身も多くて、スープやお粥で食べると非常に美味しい。

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店の看板はいかにも台湾という感じ。店を営む家族の写真と踊る虱目魚というなかなか秀逸なデザイン。朝4時50分から午後2時という営業時間は日本では滅多に見られないが、台湾では「早午餐」即ち朝飯昼飯の時間帯のみ営業している店が非常に多い。

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虱目魚腸粥

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お粥以外に焼いても美味しい。脂がたっぷり乗った「乾煎魚肚」

サバヒー - Wikipedia

蝦仁肉圓

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エビ餃子。エビは火燒蝦と呼ばれる身の部分が少ないエビを使うが、味は極めて優れている。パクチーを上に振りかけて食べてもおいしい。できたてを頬張る幸せがたまらない。

 青草茶

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青草茶は蒸し暑い地域において瘴気を追い払う役割を持つとされる。青草がこれでもかと積み上げられた店の外観は独特の迫力を持っている。

土魠魚羹

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土魠魚とは鰆(さわら)のことを指す。羹というのはとろみのあるスープであり、肉羹、花枝(イカ)羹などは台湾の街でよく見かけるが、土魠魚は台南以外であまり見かけないように思う。

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下味をつけてカラっと揚げた鰆は、日本で言う竜田揚げに似ていて外はサクサクとして中は驚くほど柔らかい。これをとろとろとしたスープと一緒に頬張り、麺をズズズとすする。黒酢を少し垂らすと更に美味。

担仔麵

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台北鼎泰豐の小籠包と並んで有名な台湾料理とされるのが台南度小月の擔子麺である。今回は度小月ではなく「候夜擔子麺」というお店でいただいた。

このお店は日本贔屓なのか、阪神タイガースの暖簾といい和風美人の絵でいい提灯といい、日本を感じさせる要素満載の店内であった。

魚餃、魚麺

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その名の通り魚肉を使った餃子と魚肉を原料として作った麺である。海苔入りのスープと一緒に食べると海の香りが口に広がって美味しい。

鍋燒意麵

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日本の鍋焼きうどんの影響を受けてできた料理。油で揚げられた麺は、スープとよく絡んで美味しい。魚団子がトッピングされていたりするのは台湾風だ。

蝦仁飯

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蝦仁飯はその名の通りエビが上に乗ったご飯であるが、一緒に炒められた葱が地味に良い働きをしていると思う。


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ごはんの味付けは基本的にカツオの出汁、醤油、砂糖に、炒めたエビから出た汁もからめるという方式であるようだが、台南の特徴としてかなり甘めに調整されている。スープと一緒に食べると美味しく、特に鴨蛋湯はよく合う。

 鱔魚意麵

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鱔魚とは淡水魚のウナギであり、タウナギという日本語からもわかるように昔は田んぼに棲息しているものを捕まえて食用にしていたようだが、今は輸入物が多いという。滋養強壮に良いので好んで食べられ、特に代表的な料理が鱔魚意麺である。意麺とは卵と小麦粉を原料として油で揚げられた麺を指し、「台南意麺」として知られている。

意面 - 维基百科,自由的百科全书

棺材飯

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棺材飯というのは棺桶に似ているからという何とも笑えないネーミングであるが、厚切りのパンの中をくり抜いていろんな具材を入れたものである。中身はクリームシチューであったり各種中華料理であったりする。

米羹

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代表的な台南料理の一つ。下にはもち米が隠れている。もち米の一粒一粒の食感をしっかり残すところにこの料理の奥義がある。トッピングは魚酥と呼ばれる魚フレーク、肉躁、落花生、大根の漬物の組み合わせが鉄板である。味はかなり甘め。台湾南部の味付けは甘いことが多いという。

蚵仔煎 蚵巻

台湾では牡蠣がよく食べられる。特に西部の海岸沿いで大量に養殖されているが、日本の広島湾や三陸地方のように波が穏やかで養殖に適する内湾が得られるわけではないためか、海沿いの低地に養殖池を作って養殖するのが一般的である。しかし、養殖池が地下水を過剰に汲み上げることに起因する地盤沈下が問題になっていたりもする。

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蚵巻は見た目の通り牡蠣の天ぷらのようなもの。我々日本人は牡蠣フライが好きで天ぷにして食べることが少ない気がする。しかし天ぷらも非常におししい。

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蚵仔煎は台湾の屋台料理の定番。モチモチの生地(地瓜粉を使っているようだ)とフワフワの卵が牡蠣を包みこんでいて、それにトロトロの甘辛いタレをかけて食べる。個人的に食べるものに迷ったらこれを食べるというほど大好きな料理。

牡蠣料理のレパートリーは他にもたくさんあって、蚵嗲や蚵仔麵線も非常においしいのでおすすめ。

滷味

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ビールのつまみに買った滷味。特に豆腐の滷味はとても美味しいのでおすすめ。赤崁樓の近くのお店で買ったと思うが店の名前は忘れてしまった。

豆花

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安平豆花で豆花をいただく。台湾のスイーツの中で最も僕が好きなのが豆花だ。

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スイーツと言っても、豆花自体はふわふわの豆腐のようなものであって甘さはない。シロップやトッピングの紅豆・緑豆のほんのりとした甘さの中でペロっとたいらげることができ、スイーツなのに健康食を食べているような感覚が良い。そして柔らかい食感はやみつきになる。

おまけ

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台湾は亜熱帯から熱帯に位置するだけあって、かき氷系のスイーツが非常に多い。値段も300円も出せばかなりボリューミーなものが食べられるだろう。街歩きに疲れたら是非試してみることをお勧めする。

まとめ

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台南の街を歩いていると行列のできる小吃店に出くわす。行列は隣の店、時には隣の隣の店まで連なっていて、店の一番前に張り出した調理スペースではおっちゃん/おばちゃんの手から手へ、左から右へ、右から左へと絶え間なく皿が、食材が、料理が動いていく。このように人気店はものすごい忙しさなので、どのタイミングで注文したらいいのか戸惑ってしまうし、モタモタしていると台湾語でまくし立てられて「あわわわわ」となってしまんじゃないかという緊張感がある。けれどもそれは日本で初めてある居酒屋のドアをガラガラと開けるような緊張感とは異種のもので、店の外/内の境界が曖昧だから敷居が低く、散歩がてらにでも気軽に店に寄れるのが良い。

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そして、それぞれの料理の量は決して多くない。もちろん2つ、3つと料理を注文していくとお腹は膨れるが、沢山の種類のグルメが存在する台南においては多くの店をはしごした方がお得であると思う。酒を飲んでいないというのもあると思うが(そもそも台湾人はあまり酒を飲まない)、どれだけ食べても値段は日本の感覚では非常に安い。

参考文献

 



マウントアスパイアリング国立公園(Lochnagar loop)

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ニュージーランド最後の山行。今考えれば、もう少し趣が異なり植物相も豊かなWest Coast側の山を歩けば良かったのかもしれないと思うがそれは仕方がない。今回はRaspberry CreekからCascade Saddleのクラシックルートを歩いた後、Rees SaddleからSnowy creekを遡行し、源頭部に達する前に左岸の尾根に取りついて1950m鞍部に達し、急斜面をトラバースしてPt1896とPt1865の間で鞍部で尾根を乗越し、岩と藪の稜線を下降して地すべりによって形成された堰止湖Lochnagarに着いた後はLake Creekの谷を下降、Shotover River本流に合流した後これを遡行してShotover Saddleまで詰め、再び急斜面を下降してMatukituki RIverまで降り立ち出発点のRaspberry Creekに戻ってくるという長大なルートを歩いた。


View Larger Topographic Map

Snowy Creek、1950鞍部、Lochnagarの地図。更に広域の地図はView Larger Topographoc Mapをクリック。

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花と温泉の八ヶ岳(天狗岳~赤岳縦走)

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日本にやってきた彼女を連れ、富士山ガイドの仕事の合間に八ヶ岳まで行ってきた。

八ヶ岳は個人的に好きな山域だ。広い山域ではないが、北八ヶ岳の美林と湖沼、南八ヶ岳の岩峰と高山植物、山麓に点在する温泉には日本の山の魅力が詰まっている。

今回は1日目に渋の湯から入山し、天狗岳を経て本沢温泉で一泊、2日目は硫黄岳、横岳、赤岳を経て美濃戸口へ下山した。

The Yatsugatake Montains are a volcanic mountain range which lies on the border between Nagano and Yamanashi prefecture. I personally really love this mountain range, because despite its narrow area streching only about 30km from north to south, it has almost all of the appeals which Japanese mountains hold, such as beautiful coniferous forest and ponds in Northern Yatsugatake Range, rich variety of alpine plants and pyramidal mountain peaks in South Yatsugatake Range and hot springs scattering at the foot of the mountains.   

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富士山ガイドの日々(Mt.Fuji)

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復学後、今年一年の目標を

①ガイドや通訳案内士として一人前に近づくこと

②傑出した卒業論文を書くこと

に定めた。 

就職は決まったから本来遊んでいても良いのだけれど、やっぱり社会に出る前に色々なスキルを身に着け、人生の選択肢を沢山残しておきたいと思った。要するに「会社が駄目なら研究者の道があるし、それが駄目でもガイドとして生きていくこともできる」という状態で社会に出たいということである。自分が生きていく場所が一つしかなければ、その場所で失敗した時に人生が詰んでしまう。元来組織で生きていくことを苦手とする自分にとってそれほどリスクの高いことは無いのだ。

そこでまず、7月下旬から8月上旬にかけて、富士山のある小屋に所属して登山ガイドとして仕事をすることにした。実働期間は2,3週間だったけれど、非常に濃密な時間を過ごすことができた。自分は感情の起伏が少ない人間なのだとずっと思っていたけれど、久しぶりに喜怒哀楽を強く感じたのは驚きだった。

ツアーが全くまとまらず、自分の言った指示やアドバイスが全て空に抜けていくような感覚を味わった日、フィードバックで先輩ガイドに「今回の仕事は全然駄目。ちゃんとガイドとしての仕事をしてください。」と厳しく指摘された時は悔し涙が止まらなかったし、逆に数々のトラブルを乗り越えて無事に五合目まで戻った時、お客様から「君がガイドで良かった」と言われた時は一日中嬉しかった。

辛い事も沢山あったけれどその度に何とか乗り越えることができたのは自信になったし、毎回違ったお客様の相手をして、かつ毎回自分の仕事に対して直接評価が返ってくるガイドの仕事は総じてとてもやりがいのあるものだった。また、偶然中華圏からのお客様が半分ほどを占めるツアーのガイドを担当することもあり、通訳案内士としても何とかやっていけるのではないかという手応えを掴むことができた。

お世話になった先輩ガイドの皆様や富士山に関わる全ての人には、この場を借りて感謝を伝えたい。

とても良い経験になりました。ありがとうございました。

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