「海越しに3000m級の雪山を眺められる場所」と言えば、代表的なのは氷見漁港から富山湾越しに見る立山連峰でしょうか。
学生時代に通っていた銭湯には、北陸出身者が開業した縁なのか、壁絵にその富山湾の風景が描かれていました。熱いお湯に浸かりながら壁絵を見上げ、いつかはこの壮観な景色を見てみたいなぁと思ったものでした。
その後、冬の時期に富山に行く機会は未だに作れていないのですが、期せずして同じような構図の景色を見つけたのは伊豆半島でした。
日本で一番深い湾と言われる(深いところで水深2,500mにも達するそうです)駿河湾をはさんで、真っ白に冠雪した富士山と長大な南アルプスの山々を望む景色は、氷見に劣らず見事なものでした。
そして冬の伊豆は空気が澄み晴天率も高く、駿河湾の透明度も夏と比べていっそう高まります。堤防に腰かけて、透き通った海を見下ろし、白い山々を遠く眺めていると心が洗われるようでした。
先日訪れたのは沼津の内浦地区、西浦地区から大瀬崎にかけてですが、この地区では静かな入り江に沿ってみかん畑が広がります。
まるで瀬戸内海を思わせるような温暖で穏やかな入り江ですが、ここから雪を被った高峰が一望できるので、そのコントラストがまた面白いところです。
道沿いには河津桜も咲いていました。
刺身定食のランチを食べ、直売所でいろいろな種類の柑橘を試食し、満足して帰途につきました。