ニュージーランド南島、サザンアルプスの東側山麓には氷河湖が列に並ぶように連なっている。テカポ湖、ワカティブ湖、ワナカ湖、プカキ湖などは観光地として有名であり、特に僕が滞在した春節の時期は中国人観光客が多かった。ところがハウェア湖は、有名なワナカ湖のすぐそばにあるにも関わらず本来の静けさを保っている。
Serpentine Rangeの旅を終えた僕は、休養を兼ねてこの湖の畔のLake Hawea Hotelにテントを張って滞在した。そして、湖水浴に周辺のハイキングにと充実した日々を過ごした。
2月13日
夜明け前にBreast HIllの登山口へ向けて湖畔を歩く。
Breast Hill Trackはニュージーランドを北から南まで縦断するトレイルTe Araroaの一部になっているため、ハイカーをちらほら見かける。最近はTe Araroaを歩きに来る人も多いが、個人的には同トレイルにあまり魅力を感じない。Te Araroaは牧場など開拓されたところの多い場所を通り、少し単調であるように思う。ニュージーランドの魅力はむしろ、元来の自然が残る国立公園のトレイルにあるのではないだろうか。
Breat Hill 頂上付近からWanaka方面。
Breast Hillからの展望。
2月14日
午前中の湖は凪いでいる。散歩がてら湖水浴をするのに丁度良い。
午後には、この湖のキャンプ場を教えてくれた上海出身の女の子と一緒に登山口までヒッチハイクを敢行し、Isthmus Peakに登った。「ヒッチハイクで大丈夫、大体俺はいつもヒッチハイクで移動しているから。」と言ったのは僕なのに、結局なかなか車が捕まらなくて恥をかいた。大体こういう時にうまく行った試しがない。
Isthmus Peakはワナカ湖とハウェア湖の間に位置し、稜線から2つの湖が同時に眺められるという素晴らしいハイキングコースになっている。
お手軽なハイキングと言っても標高差1000ⅿ弱を登るのである。案の定途中からバテバテになってしまった彼女の荷物を持ってあげて何とか山頂まで上げた。疲労困憊しながらも眼前の風景に感動しているのを見て、普段あまり山に登ったりすることのないであろう彼女にとって思い出に残る景色になったなら良いなぁと思った。
2月15日
次なる目的地へ去る前にもう一度湖水浴をした。そして出発した。
午後から夕方になると風が出てきて波が立つ。湖水浴をするなら午前中が適している。