昨年のGWは佐渡にいました。ドンデン山から金北山までを縦走し、下山してからは金井にある小さな民宿に泊まりました。
金井は佐渡の中央部、国中平野のちょうど真ん中あたりに位置していて、周りには離島とは思えないような広大な水田が広がっています。
夕暮れ時、民宿の自転車を借りて、そう遠くない場所にある温泉に行きました。外は少しひんやりとしていて、でも寒さは感じないような心地よい気温でした。
一風呂あびて、外に出るともう真っ暗でした。道はところどころ街燈が無いところもあって、自転車のライトをつけながら慎重に進みました。
両脇の田んぼは水を張ったばかりで、早くもカエルの声がたくさん聞こえていました。道の途中で自転車を漕ぐ足を止め、ライトを消し、深呼吸しました。今でも少しひんやりとした5月の夜、目を閉じるとそんな佐渡の空気感を思い出します。
翌日、車で再び金北山まで上がりました。前日に徒歩で上がった時は、日本海からの強風に見舞われて視界がゼロだったのですが、この日の視界はクリアでした。
水を張ったばかりの田んぼの間には、立派な屋敷林に囲まれた民家が点在しています。よく目をこらすと、色とりどりの鯉のぼりがはためいている家もありました。
集落は自然条件に実に忠実に分布していて、開発の手が及ぶ前の日本の里山の風景を思わせました。
佐渡に来るのは今回が2回目でした。今回は3泊滞在しましたが、それでもまた行きたいと思えます。
派手な景勝地はありませんが、何度来ても良いと思える素敵な島です。